兄弟

昨日、何年振りか?絶縁状態だった14歳上の兄に会った。

超久しぶりだった。お互い老けたなー。

でも、兄は相変わらずに見えた。声がでかくて同じ話しを繰り返し繰り返し、いちいち初めて話すかのように話す。でも内容は多少大げさにも聞こえるが前向きなロマン系の話しをする。昔は、嫌だったがなぜか昨日は嫌ではなかった。

 

酒抜きで話しをしていたが、「やはり酒を入れないとアイディアが出ない」と言い出した.この辺も相変わらずだ。懐かしく感じた。私も兄と会社をやっていた頃、この辺りの兄と同じくらいの年代の社長さん達によくお世話になった。武勇伝を聞かされ、酒の飲み方等を教えてもらった。その頃の自分も身の丈を考えずどこまで自分が通用するかを確かめたく、一通りの遊びを習った。今思うとゾッとする。バカ野郎だ!

 

その日に行った店に入って驚いた。一見様では入りにくい、中にいるお客全員競馬新聞を持っていてテレビでは競馬中継が流れている。狭いカウンターで怪しいお店だった。

兄は、その中にいるお客全員に挨拶されていた。

「本間さんこの前はどうも!」

「本間さん昨日はやられたねー」など態々立ち上がって兄のそばに寄って来て挨拶に来る。これも相変わらずの兄貴肌だ。

昔から人脈作りは本当に上手かったがいくつになっても、どこでもやっていた。

魅力があるんだろう。流石だ。

 

酒を飲みながら話しを進めて行くうちに、お互いに疎遠になっていた間に何をやっていたか、会社を倒産した当時の思いなどをお互いで確かめ合った。

意外な事も知った。お互いに勘違いしていた部分もあった。

今、兄は福祉施設の施設長を任され、2号店を作る!目標に向かってがんばっている。

自分が情けなくなった。

会社を倒産させてから、兄は癌が治り、家も取られず、目的が出来て前向きに

進んでいる。自分は家も無くなり、職も無くし、あせってばっかり、何で不公平なんだと兄を恨んでいたこともあったが、今日会って自分が悪いんだって事がわかった。

何やってんだ俺。

今後のことについて、「かっこつけるな。あせるな。あきらめるな。粘れ!」

と兄に言われた。悔しいけどひびいた!うれしかった。

久々に良かった。会って良かった。

因みに「兄と会え!」と促してくれたのは、恩人の先生だ。

「今回会ったら頼み込んで来い!」と言われた。

今回の目的のメインは「頼み込む」事だった。

兄は、受けてくれた。「一肌脱ぐ」と言ってくれた。

先生、ありがとうございます。

今更だけどマジでやるっきゃない!俺。

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