言い間違い

一昨日の話。
私は仕事のとき、いつもバスで最寄の駅まで行く。
平日の朝のバスは、すごく混んでいる。なので始発の駅まで歩いて乗るときもある。
しかし、土曜日はそのような面倒くさい事はしなくてもそこそこ空いているので、最寄から乗り込む。

その日は土曜日だった。土曜日だというのにバスが混んでいた。立つことになってしまった。辛いけどしょうがない。ラッキーなことに次の駅で目の前の人が降りた。
おー。良いことあるな。と思いながら座ることにした。
しかし、次の駅で老婦人が乗ってこられたので、譲った。まあしょうがない。でも気分は良い。

次の駅で降車ボタンを押し忘れた学生の人が、慌てて「降ります。降ります。」と言って出口まで行こうとしていたが、バスの運転手が気付かずバスは出発しようとしている。その学生の声が小さくて運転手さんまで聞こえていなかったようだ。
なので私は咄嗟に大声で変わりに言ってバスを止めてあげようと叫んだ。

「先生!降りる人なのだ!」
あー!やばい!ひどい!言い間違えにも程がある!1個も合っている言葉が無い!言いたかったのは「運転手さん!降りる人がいます!」と言いたかった。
恥ずかしい!この空間にいられない。
私もその学生さんと一緒に降りることにした。
降りた後、その学生から「ありがとうございました。」と目を合わせずにお礼を言われた。